──お父さまのお仕事もあって、うつわと建物を一緒に考える ことが多いですか。

そうです。そこが僕のルーツなんです。だけど、普通の人はうつわだけで考えるでしょ。

人脈とか、技術とか、なんにもなかったんですよ。でも、何があったかというと、やっぱやる気、一生懸命何かをやろうとするやる気を、年配の方というのは買ってくださるんですよね。みなさんも一緒でしょ。なんにもわかんないけど、やる気があるから採用されるんで。チャンスいうのはそういうものなんでしょうね。そこで作った仕事を見て、そこでなんかキラーンと光るものがあると、誰かがすくい上げてくれるし、なければやっぱり燃えちゃうんですよね。チャンスを活かさないといけないのは平等ですよ。
だから、そのチャンスがあるときはかならず生かす。やりたいことがあったらね、迷いがないからね。

僕は飽き性なんです。他の人から見るとおんなじことをしてるように見える。でも、本人はおんなじことしたくないわけです。そこがおもしろいですよね。他の人から見るとおんなじことしてるように見えるんだけど、自分としてはしてないという。その反対もあるでしょ。他の人からみると変わったことしてるみたいなんだけど、自分としてはなんらどきどきもしないし、ただボーっとしてるというのは、辛いですよね。

《好きな加賀の場所》

そうですね。僕が好きなスポットですか。場所で言うと、加佐岬。珈琲ショップがあるでしょ。画廊のある。そこをもっとずっと上がっていく。
崖がある、落ちたらちょっと危ないとこ。そこの冬が好き。嵐がいい。雪がふってるとき。
嵐の雪の吹雪の崖っぷちから見た日本海。パワーがある。
なんて言ったらいいか。人生は甘くないですよ。吹雪のダッパーンとした、甘くない日でもがんばって立つっていうわけですよ。
ボーっとしちゃうとあっという間に死んじゃいますよ(笑)。

(2010年10月19日)


































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